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ディスクレビューvol.82 NUMBER GIRL 「NUM-HEAVYMETALLIC」

どうもこんにちは、カムラです。

ディスクレビューシリーズNUMBER GIRL編もいよいよ最終回。

今回のアルバムは、NUMBER GIRL 「NUM-HEAVYMETALLIC」です!

 

前作「SAPPUKEI」で音楽的に大きな成長を遂げたナンバーガールの約2年振りにして現状最後のスタジオアルバム。

前作に引き続きデイヴ・フリッドマンをプロデューサーに迎えて作られたか今作は、前作「SAPPUKEI」以前の鋭角で切れ味鋭いサウンドに加えて、ラップやレゲエやダブ、祭囃子などのアプローチを行い、バンドの新しい方向性・新機軸を打ち出した作品になりました。

(個人的にこうしたこれまでにバンドに無かったジャンルを取り入れ、新しいアプローチをした作品は、The Clashの「Rondon Calling」的作品と呼ぶようにしています!)

 

そんな挑戦的名盤、「NUM-HEAVYMETALLIC」を次章からレビューしていきます!

 

ディスクレビュー

今回のアルバムを一言で言うと「キャリアの転換期…」です。

これまでのナンバーガールと言えば、向井秀徳のもはや何を言ってるかわからない向井語シャウトと、田渕ひさ子の轟音でキレッキレのギター、アヒト・イナザワのけたたましいドラムに、中尾憲太郎のルードかつ直線的なベースという濃過ぎる個性がぶつかり合うバンドでした。

前作「SAPPUKEI」で、曲に緩急やを加えるというアプローチを増やしつつもある程度ストレートなギター・ロックを一貫してきました。

しかし、今作では前述の通り、これまでのナンバーガールにはなかった、ダブやレゲエ、ラップなどのジャンルの音楽を取り入れ、バンドに変化をもたらそうとしたのです。

こうした取り組みは、上で記したようにThe Clashや、The Jam、Green Dayといった様々なアーティストが行ってきました。

ナンバーガールのそれは他とはもうひと味違ったのは、祭囃子的要素を取り入れたことです。

 

祭囃子と聞くと何言ってんだ?となってしまうかもしれませんが、これがまたカッコいい。アルバムの一曲目「Num-Heavymetallic‬」を聞いてみると、一聴瞭然。

ドラムやボーカルのフレーズ単体で聞いてみると確かにお祭りで流れてるアレを想像させる曲構成。

なのに、なのにこれまで以上に練りに練り込まれたエフェクトを施されたギターサウンドを前にすると、恐ろしく騒やかに聞こえるのです。

こんな芸当ができるのは正にナンバーガールだけ!

 

他にも、向井風ラップロック「Num-Ami-Dabutz‬」や、向井の次のバンド、ZAZEN BOYSに引き継がれる要素を持った「Delayed Brain‬」、前作までのエッジの効いた音楽に今作ならではの和風なアレンジが加わった「Cibiccoさん‬」など、ナンバーガールの新たな取り組みを随所に見ることができます。

 

以上のようにナンバーガール作品の中でも異色ながら、新しい何かを掴むことができた作品になっておりました。

大体のバンドだとこの次の作品で新しい挑戦が実を結び、空前絶後の大ヒット作品になるという流れになるのですが、残念ながらそうはいきませんでした。

この頃のナンバーガールはメンバー間の軋轢が修復できないほどになっており、ベース中尾憲太郎の脱退が引き金となって2002年に惜しまれつつも解散と相成るのでした。

 

この作品で培われた新しい技術やアイデアは、解散後のそれぞれの活動に(主にZAZEN BOYS)引き継がれていくのでした…

 

カムラのオススメトラック

①Num-Ami-Dabutz‬


Number Girl - Num-Ami-Dabutz

先行シングルとして発表された曲は。これまでに無かった長く複雑な構成のイントロから始まるこの曲は、「冷凍都市」や「無常」といった向井節全開の和風ラップに、複雑な構成で鳴りまくるけたたましいドラムは初期ZAZEN BOYSに繋がっていくものを感じます。

これだけなのにサビ(?)はノリやすいビートになっているのがこれまたニクいところ。

 

②Cibiccoさん‬


Number Girl - CIBICCOさん (Live from NUM-HEAVYMETALLIC TOUR 2002年7月25日)

今作では比較的前作までの流れを汲んでいる楽曲。

中尾憲太郎のゴリゴリのベースリフで始まり、アヒト・イナザワの煽りまくるドラムは往年のナンバーガールそのもの。

とは言え、田渕ひさ子の少し和風なギターフレーズや後半の民謡(?)めいたテンポはこのアルバムならではのアレンジ。こんな曲を次作以降でもっと聞けたら良かったのだが…

 

③性的少女


Number Girl - 性的少女 (Live from SAPPORO OMOIDE IN MY HEAD)

筆者の個人的おすすめトラック。

中尾憲太郎の変態的ベースから始まる曲。

曲の題名にもあるように全編通して官能的で、ドロドロとした歌詞が特徴的。そんな中でも時折見せる哀愁を帯びたフレーズが聞き手の切なさを誘います。次曲のFrustration In My Blood‬と聞くと繋がっててさらに気持ちいい。

 

以上アルバムレビューでした!

それでは!

 

アルバム

NUMBER GIRL 「NUM-HEAVYMETALLIC」

‪1.Num-Heavymetallic‬
‪2.Inuzini‬
‪3.Num-Ami-Dabutz‬
‪4.Tombo The Electric Bloodred‬
‪5.Delayed Brain‬
‪6.Cibiccoさん‬
‪7.Manga Sick‬
‪8.Fu・Si・Gi‬
‪9.性的少女‬
‪10.Frustration In My Blood‬
‪11.黒目がちな少女‬

 

NUM-HEAVYMETALLIC 15th Anniversary Edition

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