どうもこんにちは、カムラです!
ようやく落ち着いたのでディスクレビューをしていこうと思います。
今回のアルバムは、The Whoの「Who」です!
前作「Endless Wire」より約13年振り、久しぶりのスタジオアルバム。アルバムの制作者であるピート・タウンゼントをして「アルバム『四重人格』以来の傑作」と言わしめた今作をレビューしていきたいと思います!
ディスクレビュー
今作を語る前に、The Whoとはどんなバンドなのかそれを説明する必要があるでしょう。
The Whoは1964年に「My Generation」を発表すると、ストレートな歌詞とシンプルなサウンドが売りのロックバンドとして若者から絶大な人気を博しました。
ブルース要素が比較的少なく、歌詞曲共にシンプルな構成であった事からパンク・ロックの元祖とも呼ばれることもあります。
その後、ロック・オペラという一枚のアルバムの中で一つの物語を作り出す手法に傾倒するようになり、世界的大ヒットを記録するようになりました。
その後も時代が変わるにつれて音楽性に変化を加え、活動していきました。
そして前作「Endless Wire」ではThe Whoの「ロック・オペラ」の要素を盛り込んだ作品でした。
これは主要な作曲者であるギタリストピート・タウンゼントの趣向に影響される所が多く、ヒットした反面「ピートのソロ作品でロジャーがボーカルを取っているアルバム」と認識されてしまいがちだったようです。
それに対して今作は、デビュー当時のThe Whoの特徴であった、「シンプルでストレートなロック」の要素が盛り込まれた作品になっています。
リードトラックの「All This Music Must Fade」では、そんな要素を体現したかのような作品になっております。
ピートが書く歌詞は、皮肉がかったシニカルな内容になっていますが、メロディは正にシンプルそのもの。これぞファンが待っていた曲だ!
個人的にこうしたストレートなロックナンバーの方がボーカルのロジャー・ダラトリーのパワフルで勇気をくれる声に馴染んでいて良いと思います。
この他にも、前身バンドDetoursを連想させる「Detour」や、シンプルだが壮大な仕上がりになっている「Hero Ground Zero」などの曲の他にも、「Beads On One String」や「Break The News」よような現代風にアレンジされた挑戦的な楽曲もあり、ピート・タウンゼントのアーティスティックな側面も見る事ができピートファンの人も楽しめるアルバムになっています!
以上のことから、最近のThe Who作品の中では最も初心者にとってとっつき易い入門編のような作品になっています!
カムラのオススメトラック
①All This Music Must Fade
The Who - All This Music Must Fade (New Song)
アルバムのリードトラック。上記の通り、ストレートでシンプルなザ・フーロックを体現したような曲です。
②Hero Ground Zero
"Hero Ground Zero (New Song, 2nd time live)" The Who@The Garden New York 9/1/19
今作で個人的に1番好きな曲です。これまでのロジャー・ダルトリーの力強いボーカルと、ピート・タウンゼントが作る壮大なメロディがうまく噛み合って、全盛期のThe Whoを想起させる曲になっています。
③I'll Be Back
The Who 'I'll Be Back' 2020 HDTV Video
今作のバラード曲。イントロで聴ける哀愁を帯びたブルースハープは寂しい心に染み渡ります。
以上アルバムレビューでした!今後は新作ばかりでなく、過去作もレビューしていければと思います。
それでは!
アルバム
The Who 『Who』
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