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ディスクレビューvol.84 ASIAN KUNG-FU GENERATION 「ランドマーク」

どうもこんにちは、カムラです!

ディスクレビューのコーナーです。

今回のディスクレビューは前作に引き続きASIAN KUNG-FU GENERATIONの作品「ランドマーク」を紹介します!

 

キーボードやストリングスといったバンドサウンド以外の楽器を取り込むことで、これまでにないカラフルな世界を表現することに成功したアルバム『マジックディスク』から2年3ヶ月ぶりの新作となるこのアルバムは、よりメッセージ性の強いアルバムになっています。

そんな今作を次の章でレビューをしていきます!

 

ディスクレビュー

今回のアルバムを一言で言うと「アジカン史上最もカラフルなアルバム」です。

前述の通りこのアルバムの特徴として、「メッセージ性が強い」というものがあります。

このアルバムが発表された頃の社会はというと、2011年3月11日に東日本大震災が起こり、大規模な被害を受け日本中が大きな衝撃を受けました。

 

アジカンもその例外ではなかったようで、以降ボーカルの後藤正文はより言葉の重要性を意識した作風へと変化を遂げていきますし、一時は口も聞かないほど不仲とされていたメンバー間の関係性が改善され、メンバー同士のセッションで曲が作られていくことが多くなっていきます。(アルバム12曲中7曲に全員の名前がクレジットされていることからもそれが窺えますね!)

 

大抵のメッセージ性の強いアルバムが重く、暗く刺々しい曲が多くなってしまうイメージなのに対してアジカンはあくまで自分たちのメロディを見失わずに自分達の曲として作り上げることに成功しています!

もちろん、社会のあり方を暗に批判した歌詞が多くなっていることは否定できませんが基本的にはより詩的でより自然な表現に留まっているのでこれまで通りのアジカンを楽しみつつ、より深みを増していく詩人・後藤正文の世界観を堪能できるようになっています。(それだけにN2の原発批判が直接的過ぎて少し浮いているように感じられましたが)

 

ポップかつエネルギッシュな「All right part2」は、暗い雰囲気を吹き飛ばし、曲の世界へと誘ってくれるオープニングナンバーとして絶大な効果を発揮してくれています。

 

より曲を聞き進めていくと、「それでは、また明日」や「アネモネの咲く春に」といった、前述の通りのメッセージ性の強さを持ちながら、アジカンが本来持つポップさも兼ね備えている聞き応え十分の曲になっています。

 

また、「1.2.3.4.5.6.Baby」や「AとZ」のように、強いメッセージ性の反動からか「ABCD」や「1234」と言葉遊びで作られた曲も存在しており、後藤正文のゴッチらしいお茶目なところが出ていて大好きです。

 

以上から、言葉の重さを実感した後藤正文の成長を聞くことができる作品になっています!

 

 

カムラのオススメトラック
①それではまた明日

 

アニメ映画『劇場版NARUTO-ナルト- ROAD TO NINJA-ロード・トゥ・ニンジャ』の主題歌になったタイアップ曲。

これぞアジカン!といったシンプルでストレート、それでいて疾走感あふれるロックナンバーになっています!

 

②アネモネの咲く春に

 

今作の最重要曲。被災地の悲劇や、原発の惨状、そして大切な人への気持ちを歌った構成になっております。

個人的には変に特定のものに対して攻撃的になりすぎるよりも、こうして歌にしてくれているゴッチの方が好きだったりします。

 

③大洋航路

 

筆者のイチ押し曲!

透き通るようなサウンドが特徴的なギターがフィーチャーされた曲。

このアルバムの中では珍しくシンプルでどこまでも明るくキャッチーな仕上がりになっており、序盤から続くメッセージ性の強い、緊張感のある雰囲気から抜け出して安心させてくれます。

ゴッチ自体も日記の中でほっとする曲と書いているので、アルバムを通していい緩衝材になっているのかなと思います!

 

以上アルバムレビューでした!

次回も今回に引き続き、アジカンのアルバムレビューをしていけたらなと思います。

それでは!

 

アルバム

ASIAN KUNG-FU GENERATION/ランドマーク

‪1.All right part2‬
‪2.N2‬
‪3.1.2.3.4.5.6. Baby‬
‪4.AとZ‬
‪5.大洋航路‬
‪6.バイシクルレース‬
‪7.それでは、また明日‬
‪8.1980‬
‪9.マシンガンと形容詞‬
‪10.レールロード‬
‪11.踵で愛を打ち鳴らせ‬
‪12.アネモネの咲く春に‬

ランドマーク

ランドマーク