[音楽ニュース]銀杏BOYZが新曲「大人全滅」のMV公開!音源レビュー!
どうもこんばんは、カムラです。
銀杏BOYZが新曲「大人全滅」のMVを公開しましたね!
2020年4月18日(土)に 「銀杏BOYZ 特別公演 山形のロック好きの集まり」が、峯田和伸の故郷 山形県にて開催決定したことに伴ってのリリースとのことです。
レビュー
さっそくレビューを書いていきます。
今回発表された「大人全滅」は、ボーカル、峯田和伸が銀杏BOYZ以前に結成、活動していたバンドGoing steadyの楽曲「Don't Trust Over Thirty」のリメイクしたものです。
GOING STEADY - DON'T TRUST OVER THIRTY
銀杏BOYZは以前から、過去の楽曲をセルフカバーする事が何度もありました。
例えば、2014年発表のライブアルバム「beach」収録の「東京終曲」(2005年発表「東京」のセルフカバー)や、「光の中に立っていてね」収録の「I don't wanna die forever」(2007年発表シングル「あいどんわなだい」のセルフカバー)があります。
いずれも峯田のソロプロジェクトとなって以来のテーマである「ノイズとの調和」に沿ってかなり改造が施されました。
御多分に漏れず今作も見事なノイズロックにリメイクされているのですが、今作は中でもかなり上手くいったセルフカバーなのではないかと思います。
というのも、「Don't trust over thirty」という楽曲が思いの外「ノイズとの調和」にマッチしたからです。
最初は不思議でなりませんでした。なぜあんなにパンクだった曲が、こんなにも心地よく聞こえるのか。
何度も聞いてみると少し答えが見えた気がします。
1.銀杏のノイズ・サウンドが行き着くところに行きついたから。
銀杏BOYZもとい峯田和伸は結成当時からノイズロックという世界に足を踏み入れました。メンバーという大きな犠牲を払って、それでも前に進んできた中で銀杏のノイズ・サウンドも微妙にながら変化をしてきたように思います。
そして今回の「大人全滅」のサウンドは、その変化のある程度到達点に辿り着いたように思えました。
2014年リリースの「beach」に見られる耳をつん裂き、初見(聴?)だと思わずイヤホンから手を離してしまいそうになるノイズとは違い、今作ではすんなりとノイズ耳に入っていきます。
これは、ぽあだむで言っていた「ノイズって気持ちーね」という領域に要約到達したからなのではないでしょうか?
2.聞き手の歌詞の捉え方の変化と銀杏の音楽的成長が見事にマッチしたから。
そしてもう一つ、思い当たった理由がこちら。
どうして僕は生まれたの?
どうして僕は死んじゃうの?
この言葉は、一見多感な年頃の子供達にとってのテーマのように感じられます。
少なくともそう捉えて、自分と重ね合わせたからこそ、青春時代ゴイステや銀杏を聴きまくっていたのだと思います。
しかし実はこの言葉、年を重ねても捉え方こそ変われど永遠について回るテーマなんじゃないかと思うようになったのです。
あの日何者にもなれず不安と焦りでモヤモヤしていた少年少女は、追われるようにモラトリアムを追い出され、何者かにならざるを得ず、結局それでも不安や悩みは減らないまま日々を過ごすようになりました。
そうなった時、この「大人全滅」の歌詞は全く違う捉え方で僕たちの耳に鳴り、腹にストンと落ちたのではないでしょうか?
そしてそれと同時に青春の日々はもう戻らないことを痛感して、胸に刺さったのではないでしょうか?
こうした言葉とサウンドの両方の要素が絡まって、おそらく他のアレンジ曲よりも強く響いたのかな、と思います。
以上、今回のニュースとレビューでした。
銀杏BOYZのディスクレビューもおいおいやって行く予定ですのでお楽しみに!それでは!