[楽器コラム]ブラッキーとブラウニー[エリック・クラプトンの愛した名ギター達]
どうもこんにちは、カムラです。
久々の楽器コラムのコーナー!
今回の題材は名ギタリスト、エリック・クラプトンが愛したギター達「ブラッキーとブラウニー」についてです!
エリック・クラプトンって?
エリック・クラプトンはイギリス出身のギタリストです。
代表作に「Layla」や「Tears in Heaven」を持ち、世界三大ギタリストと評された名プレイヤーです。
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エリック・クラプトンとストラトキャスター
そんなエリック・クラプトンの愛器といえばフェンダーのストラトキャスターです。
エリックは1967年頃、はじめてストラトキャスターを手にしました。
当時はクリームと言う3ピースバンドで活動しており、3ピースというバンド編成と、ストラトキャスターの特性上演奏に不向きだった為メインギターとはなりませんでした。
しかしクリーム解散後結成したスーパーバンド、ブラインド・フェイス時代に転機が訪れます。
バンドメイトであったスティーヴ・ウィンウッドのメインギターに影響を受けて、再びストラトキャスターを手に取るようになったのでした。
クラプトンとスティーヴ・ウィンウッド
ブラウニー
以上のような出来事があった後、クラプトンはまたまたバンドを解散し、アメリカ南部の夫婦デュオ、デラニー&ボニーのツアーに同行します。
彼らとの交流の中で、ブルース・ロックに影響を受けたクラプトンは彼らと共にソロアルバム、更にはデレク・アンド・ザ・ドミノスを結成して彼のキャリアでも最高傑作の一つと名高い「Layla」を発表します。
この時に活躍したギターが前述の2トーン・サンバーストのストラトキャスター、通称ブラウニーです。
ブラウニーは主に1970年代初頭からメインギターとして使用され、ライブやレコーディングで使用されておりました。
しかし、後述のブラッキーが完成した頃からメインギターの座を譲り、使用される頻度は少なくなっていきました!
エリック・クラプトンとブラウニー
ブラッキー
ブラウニーが活躍していたのと同じ頃、クラプトンはナッシュビルにある楽器店で6本のヴィンテージ・ストラトキャスターを購入しました。
(当時のストラトキャスターはジャズマスターやジャガーの台頭によって製造中止が検討されるほど人気の落ち目で、この時は一本100ドルで購入できたらしいです)
元々、クラプトンはライブ中にギターを壊すことでお馴染みだった友人のジミ・ヘンドリクスにプレゼントするつもりだったのですが亡くなったせいでその話は果たせなくなりました。
こうして手にしたストラトキャスター6本のうち3本をジョージ・ハリスン、ピート・タウンゼント、スティーヴ・ウィンウッドに譲り、残された3本を分解して最良のパーツを選び出して組み上げられたのがこのブラッキーです。
この名前の由来は、ボディパーツに使ったギターのフィニッシュがブラックだったからです。
このギターが初めて演奏されたのは復帰戦となった1973年のライブで、その様子はアルバム『エリック・クラプトン・レインボー・コンサート』に残されています。
このライブ以降クラプトンはライブだけでなくレコーディングでも弾き続けて、ヒット作を多数残します。
こうして活躍してきたブラッキーでしたが、1985年に行われたライブを最後にボディーの劣化で引退することになりました。
毎日好んで弾き続けていたせいで、交換の難しいボディーやネックの木材が摩耗してしまい、修正が不能となったことが引退に至った理由とされています。
クラプトンとストラトのその後
ブラッキーとブラウニーが引退して以降もクラプトンはストラトキャスターを愛用していきます。
特にフェンダーUSAが提供したギターのブラッキーの後継機、「Heir to Blackie」は有名で、レースセンサーPUと呼ばれる特殊なピックアップや、ミッドブーストと呼ばれる中域をブーストして音を太くする機能を搭載しており、1990年〜1993年の間活躍しました。
今でも多くのクラプトンシグネイチャーモデルの原型にもなっています。
以上で久々の楽器コラム終わりです。
時々こんな感じで書いていければと思いますので楽しみにしていて欲しいです!
それでは!